はじめに|悩みを一人で抱え込まないために

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したとき、最初に感じるのは「どうしたらいいのか」という戸惑いではないでしょうか。
学校を休ませるべきか。無理にでも行かせるべきか。このまま続いたら進路はどうなるのか——。
そして気づけば、その不安を誰にも打ち明けられないまま、日々が過ぎていく。
通信制高校・サポート校で長年教員をしてきた筆者は、そういうご家庭と数多く関わってきました。現場で感じるのは、「もっと早くに相談できる場所を知っていれば」というご家庭が本当に多いということです。
子どもにとって安心できる居場所があること、保護者が気持ちを話せる場所があること——この2つは、どちらも同じくらい大切です。
この記事では、柏エリアで「子どもの居場所」と「保護者の相談場所」を探している方に向けて、フリースクールと親の会をまとめてご紹介します。
フリースクールとは?まず知っておきたいこと
フリースクールは、学校に行けない・行かない子どもたちが、自分のペースで過ごせる居場所です。
授業形式のものから、自由に過ごせる居場所型のものまで、運営スタイルはさまざまです。共通しているのは「その子のペースを大切にする」という姿勢です。
フリースクールへの通所が、在籍する学校の出席として認められるケースがあります。学校長の判断によりますが、実績のあるフリースクールでは多くの場合、在籍校と連携して出席認定を行っています。
「フリースクールに通ったら学校をあきらめることになる」という心配はありません。安心できる居場所で過ごす時間が、次のステップへの力につながることが多いと現場で感じています。
親の会とは?「話すだけ」でいい場所
「親の会」は、不登校の子を持つ保護者が集まり、悩みを話したり情報を交換したりする場です。
専門家によるカウンセリングとは異なり、「同じ立場の人と話せる」ことが最大の特徴です。
「うちだけじゃないんだ」という気持ちになれるだけで、肩の力が抜けることがあります。話すことが苦手な方も、聞くだけで参加できる会がほとんどです。
保護者自身が安心できると、子どもへの接し方にも余裕が生まれます。子どものためだけでなく、保護者自身のための場所として、ぜひ活用してほしいと思っています。
柏エリアのフリースクール
早稲田自由スクール ~スモールステップ~
住所: 〒277-0005 千葉県柏市柏4-5-10 サンプラザビル6階
最寄り駅: JR常磐線・東武アーバンパークライン 柏駅東口 徒歩7分
電話: 04-7168-0061(平日9:00〜17:00)
対象: 小学4年生から中学3年生
公式サイト: https://www.fswaseda.jp/
2023年9月に開校した、わせがく高等学校を運営する学校法人早稲田学園グループのフリースクールです。柏・我孫子・流山エリアに在住の家庭が多く通っています。
特徴
少人数・アットホームな環境の中で、子どもたちの自己肯定感と学習意欲の向上を目的としたさまざまな活動を行っています。スタッフは全員が教員免許を所持しており、教育の専門家として一人ひとりの子どもに向き合う体制が整っています。
朝が苦手なお子さんや、起立性調節障害のあるお子さんにも対応できるよう、午後を中心とした運営をしています。
出席認定については、文部科学省の通知に沿った形で在籍校に報告を行い、学校との連携を重視しています。
こんな人に向いている
- 学校に行きづらさを感じている小中学生
- 朝が苦手・起立性調節障害がある
- 少人数の環境で、専門スタッフのサポートを受けながら通いたい
親の会「語り愛」も開催しています
早稲田自由スクール柏校では、定期的に親の会「語り愛」を開催しています(詳細は後述)。
フリースクール ゆうび小さな学園
住所: 〒277-0863 千葉県柏市豊四季360-2
電話: 04-7146-3501
メール: info@yuubi.org
開園時間: 10:00〜21:00(小学生以下は17時まで、中学生以下は19時まで)
公式サイト: http://www.yuubi.org
千葉県フリースクール等ネットワークにも加盟している、柏市で長年活動しているフリースクールです。ここに小学生から大人の人までが通い、朝から晩まで様々な活動をしています。学校に行っている人も、行っていない人も、障害がある人も、ない人も、いろんな人が自分のペースを見つけながら過ごしています。
親の会「探る会」も開催しています
月に1度、「探る会(不登校生の胸の内を想い、支援の手立てを探る会)」という名称で親の会を開催しています。ゆうびの在籍生の保護者に限らず、どなたでも参加できます(詳細は後述)。
クラーク国際中等部 柏キャンパス
住所: 千葉県柏市(JR常磐線・東武アーバンパークライン 柏駅南口 徒歩3分・クラーク記念国際高等学校柏キャンパス校舎内)
対象: 小学6年生〜中学3年生
電話: 公式サイトのお問い合わせフォームより
公式サイト: https://clark-jr.jp/campus/kashiwa/
クラーク記念国際高等学校が運営するフリースクールです。柏駅南口から徒歩3分という好立地にあり、常磐線・東武アーバンパークラインを使って柏市内だけでなく近隣地域からも通える環境です。
特徴
少人数でのんびりとした校風が特徴で、生徒と先生の距離が近い穏やかな環境です。時間割があるため生活リズムを整えやすく、勉強と休憩・交流の時間がバランスよく組まれています。
教室スペースの隣には「くつろぎ室」があり、トランプやボードゲームを楽しんだり、ゆったり休憩したりできます。学習と居場所の両方の機能を持ちながら、自分のペースで過ごせる空間づくりを大切にしています。
学習面では個別指導を中心に、学習サポート・学校復帰支援・進路相談(キャリア相談)にも対応しています。また、田植え・稲刈り・さつまいも栽培・夏フェス・文化祭・都内グループ活動など、課外活動が充実しているのも特徴のひとつです。
系列のクラーク記念国際高等学校との連携による「未来先取り教育」を実践しており、高校進学を見据えた環境にも触れやすい点も魅力です。
こんな人に向いている
- 学校に行きづらさを感じている小学6年生〜中学3年生
- 少人数・先生との距離が近い環境で安心して通いたい
- 農業体験・文化祭など体験活動も楽しみたい
- 高校進学(クラーク記念国際高等学校)も視野に入れたい
公的支援
柏市教育支援センター「きぼうの園」
住所: 千葉県柏市十余二313-92
電話: 04-7133-9400
費用: 無料
問い合わせ: 柏市教育委員会 児童生徒課
公式サイト: https://www.city.kashiwa.lg.jp/jidoseito/futoukou/futoukoutaisaku.html
柏市が運営する教育支援センターの拠点施設です。不登校の児童生徒が学習支援・体験活動・人間関係づくりを通して社会的自立を目指せる場所として開設されています。個に応じた学習支援・レクリエーション・体験学習・創作活動などを行いながら、仲間との人間関係づくりをサポートします。相談にも対応しています。
各地区の教育支援センター
きぼうの園のほか、柏市内には以下の4か所の教育支援センターが設置されています。お住まいのエリアに近い施設を利用することができます。
| 施設名 | 住所 | 電話 |
|---|---|---|
| 教育支援センター 柏たなか | 柏市船戸1-7-1(田中北小学校内) | 04-7131-5571 |
| 教育支援センター 豊四季台 | 柏市豊四季台4-2-1(柏第六小学校内) | 04-7143-7724 |
| 教育支援センター 増尾台 | 柏市増尾台3-5-9(増尾西小学校内) | 04-7175-7755 |
| 教育支援センター 大津ケ丘 | 柏市大津ケ丘4-8(大津ケ丘第二小学校内) | 04-7191-3366 |
利用するには
在籍している小・中学校に相談するか、直接教育支援センターまたは柏市教育委員会児童生徒課にお問い合わせください。
柏エリアの親の会
親の会「語り愛」(早稲田自由スクール柏校 主催)
開催場所: 早稲田自由スクール柏校内(千葉県柏市柏4-5-10 サンプラザビル6階)
最寄り駅: 柏駅東口 徒歩7分
開催頻度: 約2か月に1度 日曜日 ※最新日程は公式サイトでご確認ください
参加費: 無料
対象: どなたでも参加可能(スクール在籍問わず・小中高校生のお子さんをお持ちの方)
予約: 要予約(公式サイトから申込み)
公式サイト: https://www.fswaseda.jp/
お茶やお菓子を手に取りながら、カフェのような雰囲気でゆったり参加できる座談会形式の親の会です。テーマは特に設けず、自由に話し合う場として運営されています。聞くだけの参加も歓迎されています。
不登校を経験した10〜30代のゲストが参加し、子ども自身の立場から参加者の質問に答える回もあり、当事者のリアルな声が聞けるのも特徴のひとつです。途中入退室も可能です。
親の会「探る会」(フリースクール ゆうび小さな学園 主催)
開催場所: ゆうび小さな学園 和室(柏市内)
開催頻度: 月1回(奇数月は第2土曜日・偶数月は第2月曜日)※祝日や行事で変更あり
開催時間: 13:30〜17:00(途中入退室可)
参加費: 無料
対象: 保護者の方・不登校支援に関心のある方(聞くだけの参加もOK)
予約: 要予約(電話またはメール)
電話: 04-7146-3501
メール: info@yuubi.org
「不登校生の胸の内を想い、支援の手立てを探る会」という名称のとおり、参加者が日頃の気持ちを吐露できる場として開かれています。ゆうびの在籍生の保護者に限らず、他の保護者や不登校支援に関心のある方も参加できます。話したくない場合は、聞いているだけでも大丈夫です。
南柏 不登校親の会「そのままでいいよ」
開催場所: 柏市 光ヶ丘近隣センター(柏市光ヶ丘団地内)
参加費: 100円
対象: 不登校・行き渋り・発達障害などで悩む保護者
公式ブログ: https://ameblo.jp/sonomamadeiiyo2021/
主催者自身が不登校の子を持つ保護者であり、同じ悩みを持つ保護者同士がつながれる場所として立ち上げられた親の会です。事前申込不要でふらっと参加できます。
進路・通信制高校・フリースクール・ゲームやYouTubeとの付き合い方など、実践的なテーマが話し合われることも多く、中学3年生の保護者の参加も多い会です。詳しくは進路の灯台の紹介記事もあわせてご覧ください。
→ 南柏 不登校親の会「そのままでいいよ」の紹介記事はこちら
「まず相談してみる」ことが大切
フリースクールや親の会に「行ってみよう」と思っても、最初の一歩はなかなか重いものです。
「こんなことを相談してもいいのか」「迷惑ではないか」——そんな遠慮をしている保護者の方をたくさん見てきました。
でも、いずれの場所も「まず来てみてください」という姿勢で待っています。見学だけ、話を聞くだけでも大丈夫です。
子どもも保護者も、一人で抱え込まないでほしいと思っています。
高校進学について気になる方へ
フリースクールや居場所に通いながら、「その先の高校進学はどうなるのだろう」と気になっている方も多いと思います。
通信制高校やサポート校は、不登校経験があっても通いやすい選択肢のひとつです。柏エリアにも、個別支援が手厚い学校が複数あります。
「進路の灯台」では、千葉県内の通信制高校・サポート校の情報を掲載しています。フリースクールへの通所と並行して、高校進学の情報も少しずつ集めておくと、選択肢の幅が広がります。
まとめ
| 種別 | 名称 | 場所 | 連絡先 |
|---|---|---|---|
| フリースクール | 早稲田自由スクール 柏校 | 柏市柏(柏駅東口 徒歩7分) | 04-7168-0061 |
| フリースクール | フリースクール ゆうび小さな学園 | 柏市内 | 04-7146-3501 |
| フリースクール | クラーク国際中等部 柏キャンパス | 柏市(柏駅南口 徒歩3分) | 04-7141-6655 |
| 親の会 | 語り愛(早稲田自由スクール主催) | 早稲田自由スクール柏校内 | 04-7168-0061 |
| 親の会 | 探る会(ゆうび主催) | ゆうび小さな学園内 | 04-7146-3501 |
| 親の会 | そのままでいいよ | 柏市 光ヶ丘近隣センター | ブログ参照 |
| 公的支援 | 教育支援センター きぼうの園 | 柏市十余二313-92 | 04-7133-9400 |
| 公的支援 | 教育支援センター 柏たなか | 柏市船戸1-7-1 | 04-7131-5571 |
| 公的支援 | 教育支援センター 豊四季台 | 柏市豊四季台4-2-1 | 04-7143-7724 |
| 公的支援 | 教育支援センター 増尾台 | 柏市増尾台3-5-9 | 04-7175-7755 |
| 公的支援 | 教育支援センター 大津ケ丘 | 柏市大津ケ丘4-8 | 04-7191-3366 |
※掲載情報は2026年7月時点のものです。開催日程・参加方法は変更になる場合があります。参加前に必ず各団体の公式サイトまたは電話でご確認ください。
おわりに
「どこに相談すればいいかわからない」「高校進学のことも一緒に考えたい」という方は、進路の灯台のオンライン個別進路相談(無料)もご利用ください。通信制高校・サポート校の現場を知る教員経験者が、保護者の方のお話をうかがいます。
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この記事は通信制高校・サポート校に長年勤務経験のある教員が執筆しています。掲載情報は各団体の公式情報をもとに作成しています。