「通信制高校」と検索すると、「通信制高校 やばい」という予測変換が出てくる
一度は目にして、不安になった方も多いのではないでしょうか。
特に気になるのが「進学や就職に不利にならないのか?」という点です。
結論からお伝えすると、通信制高校が「やばい」かどうかは、環境そのものではなく”使い方”によって決まります。実際に、私が担任してきた生徒たちは、大学進学・就職それぞれの道で自分の目標を実現しています。
この記事では、通信制高校で8年間勤務してきた現場目線で、進学・就職のリアルをメリット・デメリット両面から正直にお伝えします。不安を解消した上で、自分に合った選択をするための参考にしてください。
大前提:通信制高校の卒業資格は全日制と同じ
まず最初に押さえておきたい重要な事実があります。
通信制高校を卒業しても、全日制高校を卒業しても、取得できる「高校卒業資格」に違いはありません。これは法律で定められていることで、履歴書上も「高卒」として扱われます。
また、高校名に「通信」という文字が入っていない限り、面接官や採用担当者が学校名を見ただけで通信制だと判断することはほぼありません。卒業資格の面で、通信制だからといって最初から不利になることはないのです。
ただし、進学・就職それぞれにおいて、通信制高校ならではのメリットとデメリットがあるのも事実です。それを理解した上で選ぶことが大切です。
進学編:通信制高校から大学を目指すリアル
メリット:受験勉強や進路に直結する活動に時間を集中できる
通信制高校・サポート校の大きな特徴は、自由に使える時間が多いことです。全日制高校のように毎日決まった時間割に縛られないため、その時間を目的に応じて使えます。
- 受験科目に絞って集中的に学習する
- ボランティアや探究活動など、総合型選抜に活かせる経験を積む
- 予備校やオンライン教材と組み合わせて効率よく学ぶ
計画的に時間を使えた生徒は、志望校合格をしっかり実現しています。時間の使い方次第では、全日制よりも有利に受験準備を進められる環境です。
デメリット:面接で「高校時代の過ごし方」を問われることがある
特に医療系・福祉系など、継続力や自己管理能力が重視される進路では、面接で「入学の経緯」や「日々どう過ごしていたか」を聞かれるケースがあります。
これは「通信制=あまり通っていないのでは?」というイメージが、一部の面接官にまだ残っているためです。
だからこそ重要なのが、“どう過ごしてきたか”を自分の言葉で説明できることです。
- 自宅学習で取り組んだ内容
- 参加したボランティアや課外活動
- 努力して続けてきた経験
これらを具体的なエピソードとして語れるよう、高校在学中から意識して行動しておくことが、進学を有利にする最大のポイントです。
就職編:通信制高校から社会へ出るリアル
メリット:高校在学中から社会経験を積める
通信制高校では登校日が少ない分、高校在学中からアルバイトや資格取得に時間を使えるというメリットがあります。
実際に就職を考えている生徒の多くが、在学中からアルバイトを経験し、社会性を身につけています。その経験が就職活動でのアピールになるだけでなく、「働くこと」への実感を早い段階で持てるという点でも大きなメリットです。
なお、文部科学省の調査でも通信制高校卒業者の就職率は全日制高校と同等かそれ以上という結果が出ており、就職そのものが不利になるというデータはありません。
デメリット:「高校時代に何をしていたか」が問われやすい
自由度が高い環境だからこそ、何もせずに時間が過ぎてしまうと、就職活動でアピールできる材料が少なくなってしまうという側面もあります。
就職活動では「高校時代に頑張ったこと」を問われる場面があります。アルバイト・資格取得・ボランティアなど、自分なりに取り組んできた経験があるかどうかが、ここで大きく差になります。
ポイントは「何をしていたかを語れるかどうか」です。在学中から意識して行動しておくことが、就職を有利に進める鍵になります。
実際の卒業生事例
通信制高校・サポート校の特徴を活かして進路を実現した生徒の例を紹介します。
Aさん|難関私立大学に一般入試で合格
大学進学を目指していたAさんは、学校の授業に加えてオンライン教材も活用しながら、受験科目に絞って効率よく学習を進めました。自由な時間をうまく使い、第一志望校への合格を実現した成功例です。
Bさん|総合型選抜で大学合格
将来の進路に関連する分野で、ボランティアやインターンシップに積極的に参加。その活動内容をもとに志望理由書を作成し、総合型選抜で合格を勝ち取りました。通信制高校の「時間の自由」を最大限に活かした例です。
Cさん|民間企業への就職を実現
高校在学中からアルバイトを継続し、学校のインターンシッププログラムにも参加。就職を意識した高校生活を過ごした結果、その実績が評価されて就職が決まりました。
進路から逆算した学校選びが重要
ここまで紹介してきたように、通信制高校・サポート校は時間の使い方とサポート体制によって、進路の結果が大きく変わる環境です。だからこそ、なんとなく選ぶのではなく、「自分がどうなりたいか」から逆算して学校を選ぶことが大切です。
- 一般入試で大学進学を目指すなら、学習サポートが手厚く、受験対策に強い学校
- 総合型選抜を考えているなら、課外活動・ボランティアの機会が豊富な学校
- 就職を視野に入れているなら、資格取得支援や就労体験プログラムがある学校
- まだやりたいことが決まっていないなら、進路相談がしやすく、幅広い選択肢に触れられる学校
通信制高校は自由度が高い環境だからこそ、どの環境を選ぶかがその後の進路に大きく影響します。自分の目標に合った学校を選ぶことが、進学・就職を成功させるための第一歩です。
まとめ:「やばい」は環境ではなく使い方の問題
「通信制高校はやばい」という言葉の実態を整理すると、次のことが言えます。
- 卒業資格は全日制と同じ。学歴上の不利はない
- 就職率は全日制と同等かそれ以上(文部科学省調査より)
- 大学進学も実現できる。ただし自己管理と行動が必要
- 「高校時代に何をしていたか」を語れることが、進学・就職どちらにも共通する鍵
どの高校でも、時間を有効に使った人は結果を出し、何もしなければ結果にはつながりにくい
これは通信制高校に限った話ではありません。
通信制高校・サポート校は、自分に合った形で成長できる環境のひとつです。不安な気持ちは当然ですが、正しく理解した上で、自分に合う選択をしていきましょう。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。